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小さなせかい
サークル NanosizeMir
元ネタ オリジナル
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フルボーカルのオリジナルアルバム。サークル初のアルバムでありながら驚きのクオリティ。

普遍的なポップスソング集。
オケ、ジャズ、民族系、ロック、メタル、プログレ、打ち込みなど様々なジャンルの要素が見受けられますが、軸にあるのはあくまでもポップス。普遍的なポップスから大きくズレることはありません。
パッと聴いてたら色んなジャンルが入ってると気付かないくらいごく自然に色んな要素をポップスに昇華してる。コレってすごいことだと思います。特定のジャンルにフラフラと揺れるので無く、どっしりとポップスに腰を据えて音を作ってる。ゆえに独自性があって面白い。
メロディセンスは素晴らしい。キャッチーなメロディが次々と繰り出されて全曲がシングルカットできそうな勢い。
それを歌う水谷さんの歌声は「都会に毒されていない純粋素朴な少女」ってな感じのピュアな響き。
加えて力強さ、音程ともかなりの高レベル。なによりただ歌うだけじゃなくて、楽曲を自分に完全に取り込んで、それを自分流に表現する実力者です。
歌詞は身近なことを歌っているJ-POP風で同人音楽にはあまり無い感じ。つい聴き入ってしまう面白い歌詞がいっぱい。
アレンジセンスもかなりのもの。
細かい音がぎっしり詰まっているのが特徴。普通なら「ジャーーーン♪」と長い音で済ませるようなところでも、間に小刻みなピアノを入れたりと音に隙間が無いです。大人しい曲調でもそれは変わらず。
おかげでまったりしすぎてダレることは無い。
サウンド、ボーカル、歌詞。すべてにおいてハイレベルな一枚。中盤僅かに勢いが落ちるものの、モロな捨て曲は一曲も無し。またスゴいのが出てきたな!

A力強いオーケストラサウンドをバックにポップな歌声が力強く響く。希望に溢れた曲調は一曲目(@は短いイントロ)にぴったりです。さっそくグッドメロディもいっぱい登場。
B僅かに民族系要素の入った曲。途中にそれなりに強烈なギターが入ってきたりと展開が凝っているけど感触はあくまでもポップ。Bメロではコンポーザー塚越さんとの掛け合いも聴ける。
Cトマトを我が子に例えて歌った歌詞が面白いカントリー/トラッド調の曲。楽しそうに歌う水谷さんの歌声は純粋さに溢れた曲にぴったり合っている。
Fクールな曲調に合わせて社会人の日常をコメディタッチに歌うギャップが面白い曲。掛け声調のコーラスがあったり、セリフがあったりと遊び心満載。早口のサビは印象に残る。
I絶妙のタイミングで入ってくるタイトルトラック。イントロの時点で名曲の空気がビンビン!ポジティブなピアノロック・ポップス。メロディが本当に素晴らしいです。普遍的なポップ性。このサークルの代表曲になるであろう必殺チューン。
J続くは超良メロディのピアノバラード。サビは本当に泣ける。ただ単に悲しい/さびしいだけのバラードにならないのはこの人たちの良い所。ポジティブな想いが歌詞だけでなく曲からも感じる。さりげなく音も結構詰まってるアレンジ。前曲にも負けない良曲です。

完成度の高すぎるポップス。
最近はどっかの方向に偏っているサークルが多いので、普遍的なポップスでここまでのものが作れるサークルって実は滅多にいないんじゃないだろうか。
ポップスの面白さを再提示された気がする。
文句無しに名盤です。

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